029 ミュージアム・リレー

 小田原、箱根、真鶴ほかの五十を越えるミュージアムが加盟して作られている「神奈川県西部地域ミュージアムズ連絡会」(略称WESKAMUS)という組織がある。事務局を県立の「生命の星・地球博物館」が担当している。
 すどう美術館も事務局からのお誘いで加入しており、年に何回かの会議があり、いろいろな議題の検討や情報交換、そして時には懇親会もあって、できるだけ出席するようにしている。
 この地域のミュージアムを多くの人に知っていただくというのが、大きな目的であり、ユニークな事業として一般の人の参加も呼びかけ、毎月一回、日を決めて二~三のミュージアムを回る「ミュージアム・リレー」が行なわれている。
 すどう美術館では去る二月六日に今年度のリレーのタスキを受取り、二十数名の来館者を迎えた。そして当日は、長年にわたり私たち夫妻が「真剣勝負の衝動買い」で集めてしまった作品の中から、十三人の作家の四十点近い作品を展示しており、それを見ていただくことができた。
 現代美術の作品が中心であり、どんな風に見ていただけるかを気にしていたが、美術に関心を持つ人たちであり、熱心に見ていただけたのがうれしかった。
 こんな機会にPRをと思い、三十分ほど時間をもらい、美術館の成り立ち、活動のコンセプト、展示作家や作品についての簡単な解説、それに現代美術についての見方、楽しみ方などについての話もすることができた。
 美術が生きるうえでなくてはならないものであり、どこの家でも生活空間の中に合った絵を掛け豊に暮らしてほしいという私の思いを少しでも伝えられたのではないかと喜んでいる。

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