過去の展覧会 2021年
すどう美術館収蔵作品展
秦野市立野台1-2-5 十全堂薬局ビル2F
Tel 050-3555-4031
www.hadanogalleryzen.com
すどう美術館 須藤一郎
(その他詳細はDMをご参照願います)
アートは心のごはん
小田原市栄町1-1-15 Tel 0465-20-5577
テーマ 「豊かに生きる-美術との出会い-」 須藤一郎
入場無料・期間中無休
小田原もあ10周年アーカイブ展
(小田原市栄町1-1-15 ミナカ小田原6F)
「小田原もあ」アーカイブ展の開催
すどう美術館 館長 須藤一郎
小田原市が企画した「無尽蔵プロジェクト」の一つとして始まった「小田原もあ展」が10周年を迎えました。
それを記念して、このほど小田原駅に隣接して新しく建てられた「ミナカ小田原」ビルの6階の図書館内で、小田原もあ10周年アーカイブ展「十年の歩みとそれぞれの作家の今」を開催することになりました。
少し説明を加えますと、「小田原もあ」の「も」と「あ」はものづくりとアートの頭文字をとったもので、寄木細工や木工芸、鋳金、漆器など小田原の工芸作家とすどう美術館に関わる現代アートの作家とのコラボ展なのです。
思い出してみますと、2010年3月に小田原市産業政策課からお二人の方が私の美術館来られ、「ものづくり」の人たちとともに、市のプロジェクトに参加してほしいとの要請がありました。
もちろんすぐお受けし、それから市の産業政策課のほか、工芸側代表の露木清勝さんその他関係者との打ち合わせが始まりました。その過程で、寄木を始めとする伝統工芸は世に知れ渡っていて、需要も多いのになぜ現代アートとのコラボなのか不思議に思っていたのですが、露木さんの、それに安住せず、新しい風を吹き込んでいく必要があるとの思い、ということもわかりました。
私も現代アートの人たちが「温故知新」、古きを尋ね、そのうえで新しきを知ることが大事と思っていましたので、基本的な理念が一致していたのです。
第1回目はその年、まず工芸作家それぞれの工房や工芸作品の展示が行われた観光案内所、それにすどう美術館を巡る形で行われました。
実質的なコラボ展になる2回目は2011年、すどう美術館所蔵の作品、数名の現代アート作家の作品、それに工芸作家の作品を小田原市銀座通りにあるツノダ画廊に展示して開催されました。会期中、私が展覧会についてトークをしています。
なお、同じく会期中に作家の佐部利典彦さんが銀座通りの一角で100号の大きな板キャンバスに絵の具、工芸の廃材などを用意し、道行く子ども,大人の人たちに絵を作り上げていただくワークショップを行ったのも強く印象に残っています。その時の作品が今も残されています。
その次からは工芸作家と現代アートの作家、計20名ほどで毎年、すどう美術館または寄木ギャラリーツユキで展示をしてきておりますが、2018年には北原白秋小田原転住100周年を記念し、修復なった白秋童謡館からの依頼で、そこを会場として開催しました。
統一テーマ「伸び行く予感」から現在は「三次元の蟻は垣根を超える」となり、工芸作家は大磯の湘南アートベースで、代表の朝比奈賢さんの指導で絵を描く体験をするなどし、作品の中にアート的な要素を盛り込み、また、アートの作家たちは寄木の廃材を絵の中に取り入れたり、鋳金の柏木照之さんの工房へ行き、鋳金とコラボのアート作品を制作したりと、交流が深まり、お互いに新しい作品が生まれています。
工芸もアートも、根底にある美に対する思いは一緒であり、私はもともと両者の間に垣根はないと思っていますが、まさに名実ともに垣根を越えて来ているのです。
この展覧会とともにもう一つ行ってきている活動に市民に参加をいただく体験教室(ワークショップ)の実施があります。当初は小田原城ミューゼという施設で始まりましたが、現在は小田原駅隣接のハルネ地下の会場で毎夏続けられています。アートと工芸の作家たちがバラエティに富んだワークショップを行い、大人もですが特に小学生に人気で、毎年参加者が増えています。
さて、今回の展覧会は柏木さん、朝比奈さんたちが中心になり、この10年間の実績、事象を各年ごとに年表を作成、展示し、あわせてその時々の代表的な作品を展示するなどして振り返るとともに、作家たちがそれぞれ活動して来ている今の新しい作品も展示されます。
見応えのある楽しい展覧会になると思いますので、多くの皆さんにご覧いただければうれしいです。
そして、「無尽蔵プロジェクト」の火を絶やすことなく活動を続けているこの「小田原もあ」が、小田原市や皆さんの協力を得て、今後ともますます発展していくことを私は心から願っています。
それを記念して、このほど小田原駅に隣接して新しく建てられた「ミナカ小田原」ビルの6階の図書館内で、小田原もあ10周年アーカイブ展「十年の歩みとそれぞれの作家の今」を開催することになりました。
少し説明を加えますと、「小田原もあ」の「も」と「あ」はものづくりとアートの頭文字をとったもので、寄木細工や木工芸、鋳金、漆器など小田原の工芸作家とすどう美術館に関わる現代アートの作家とのコラボ展なのです。
思い出してみますと、2010年3月に小田原市産業政策課からお二人の方が私の美術館来られ、「ものづくり」の人たちとともに、市のプロジェクトに参加してほしいとの要請がありました。
もちろんすぐお受けし、それから市の産業政策課のほか、工芸側代表の露木清勝さんその他関係者との打ち合わせが始まりました。その過程で、寄木を始めとする伝統工芸は世に知れ渡っていて、需要も多いのになぜ現代アートとのコラボなのか不思議に思っていたのですが、露木さんの、それに安住せず、新しい風を吹き込んでいく必要があるとの思い、ということもわかりました。
私も現代アートの人たちが「温故知新」、古きを尋ね、そのうえで新しきを知ることが大事と思っていましたので、基本的な理念が一致していたのです。
第1回目はその年、まず工芸作家それぞれの工房や工芸作品の展示が行われた観光案内所、それにすどう美術館を巡る形で行われました。
実質的なコラボ展になる2回目は2011年、すどう美術館所蔵の作品、数名の現代アート作家の作品、それに工芸作家の作品を小田原市銀座通りにあるツノダ画廊に展示して開催されました。会期中、私が展覧会についてトークをしています。
なお、同じく会期中に作家の佐部利典彦さんが銀座通りの一角で100号の大きな板キャンバスに絵の具、工芸の廃材などを用意し、道行く子ども,大人の人たちに絵を作り上げていただくワークショップを行ったのも強く印象に残っています。その時の作品が今も残されています。
その次からは工芸作家と現代アートの作家、計20名ほどで毎年、すどう美術館または寄木ギャラリーツユキで展示をしてきておりますが、2018年には北原白秋小田原転住100周年を記念し、修復なった白秋童謡館からの依頼で、そこを会場として開催しました。
統一テーマ「伸び行く予感」から現在は「三次元の蟻は垣根を超える」となり、工芸作家は大磯の湘南アートベースで、代表の朝比奈賢さんの指導で絵を描く体験をするなどし、作品の中にアート的な要素を盛り込み、また、アートの作家たちは寄木の廃材を絵の中に取り入れたり、鋳金の柏木照之さんの工房へ行き、鋳金とコラボのアート作品を制作したりと、交流が深まり、お互いに新しい作品が生まれています。
工芸もアートも、根底にある美に対する思いは一緒であり、私はもともと両者の間に垣根はないと思っていますが、まさに名実ともに垣根を越えて来ているのです。
この展覧会とともにもう一つ行ってきている活動に市民に参加をいただく体験教室(ワークショップ)の実施があります。当初は小田原城ミューゼという施設で始まりましたが、現在は小田原駅隣接のハルネ地下の会場で毎夏続けられています。アートと工芸の作家たちがバラエティに富んだワークショップを行い、大人もですが特に小学生に人気で、毎年参加者が増えています。
さて、今回の展覧会は柏木さん、朝比奈さんたちが中心になり、この10年間の実績、事象を各年ごとに年表を作成、展示し、あわせてその時々の代表的な作品を展示するなどして振り返るとともに、作家たちがそれぞれ活動して来ている今の新しい作品も展示されます。
見応えのある楽しい展覧会になると思いますので、多くの皆さんにご覧いただければうれしいです。
そして、「無尽蔵プロジェクト」の火を絶やすことなく活動を続けているこの「小田原もあ」が、小田原市や皆さんの協力を得て、今後ともますます発展していくことを私は心から願っています。