朝比奈賢展 「与えられうる形」

会期
2011年12月13日(火)~25日(日)
朝比奈賢

「作家のことば」
よく、心の中をのぞき込んで、じっと眺めています。
そこには、遠く広がる内面世界があり、宇宙にまで繋がっています。
それらのあらゆる運動に、与えられうる形を手探りをしながら描いていきます。
こうして翻訳された目に見える状態、すなわち作品を通して、世界や宇宙、そして何よりも、生きていることの不思議さを皆さんと分かち合いたいのです。
人生は、新しい生き方を探索するための冒険だと考えます。
社会の構造が根底から見直される今、はじめの一歩を踏み出します。

版画による Pre Liittle Chiristmas

会期
2011年11月8日(火)~12月25日(日)
版画による Pre Liittle Chiristmas 版画による Pre Liittle Chiristmas

和田奈緒美展?生きているということ?

会期
2011年11月29日(土)~12月11日(日)
和田奈緒美

「作家のことば」
これまで宇宙を感じるものを対象として作品を描いてきた。
近年は細胞というものに宇宙を見出し、様々な細胞を描いている。私自身も植物も動物も、ありとあらゆる生き物は細胞で出来ている。
今回は細胞を描く事を通して「生きているということ」を考えてみた。
生きているといろんな事が有る。世の中理想的な奇麗なものばかりではない。
自分だってそうじゃない。美しいもの、毒々しいもの、気持ち悪いもの、そう混沌なんだ。

松田英展

会期
2011年11月1日(火)~11月13日(日)
松田英

「作家のことば」
目の前に浮かび上がる様々な映像を、異質な材料を重ねながら、自分の想いを掘り出すように制作しています。
一枚の作品に物語が内在することを大切に考えています。そこから様々な物語が膨らんで欲しいと願っています。

一森京子展

会期
2011年11月1日(火)~11月13日(日)
一森京子

「作家のことば」
夜、犬を連れて散歩する、連れてというより連れられてというべきかも知れない。
通りは暗くて何も無いようだけれど、無ではなく、不思議な世界への入り口のようにも見える。
花は眠ることなく、誰が見ていなくともその場でただすっと立って、咲いている。

そんな普段見ていたさまざまな光景が心の中に残っていた。

でも意識してそれらのものを表そうとするのではなく、心の内側にある漠然とした不安や悲しみ、うれしさといった情感が綯い交ぜになって、さまざまなそれらの景色が、ひとつの色や形になって表出するよう、ただ自分が絵を描くその場にいるようにしている、心を無にして。

朴香淑展

会期
2011年10月18日(火)~10月30日(日)
朴香淑

「作家のことば」
日常的な話や、自身の暮らしの中での出来事や感じたことを描きたい。音を感じさせない静かな画面を作りたい。外に激しく雨が降る日、家の窓から外を眺めている時の家の中のあたたかさ、外とは隔離されている静けさを感じさせる絵を描きたい。一瞬、児童画に見えても巨匠たちの絵には深さがある。ただの子どもの絵の真似ではない、すべてを乗り越えてきた汗と涙と優しさが絵に表現できている。私が経験したもの、それを日記のように描いていきたい。

第13回若き画家たちからのメッセージ展受賞展 金子牧展

会期
2011年10月4日(火)~10月16日(日)
カンタブリアの作家

「作家のことば」
私にとって、制作はえのぐやモルタルとやり取りする中から、苦しみ、孤独、希望、喜びなどを認識する事からはじまります。
同世代女性像と会話(やり取り)をしながら、‘うっすら’‘ぼんやり’と見えてくる、「その人がその人であるひみつ」「心の中にあるひみつの風景」が今回の展示のテーマとなっています。「若き画家たちからのメッセージ」展から、1年間の制作期間は、今までの作品のコンセプト、自分の内面を再確認する有意義な期間となりました。

大矢雅章新作銅版画展  同時開催「手にとって見る小さな版画」展

会期
2011年9月20日(火)~10月2日(日)
大矢雅章 「手にとって見る小さな版画」展

「作家のことば」PDF

カンタブリアの作家展

会期
2011年9月6日(火)~9月18日(日)
カンタブリアの作家

「作家のことば」
スペインのカンタブリア地区を代表する5人の作家展。
リーダーのマノロ(ManoloMessia)さんは作家であると同時に、すどう美術館の作家が2004年から毎年招待を受けている、同地区ノハ(NOJA)市主催のアーティストインレジデンスのコーディネーターです。
カンタブリアの作家たちの作品をはじめて日本で紹介する機会となり、マノロさんと出品作家の一人CalmenPomboさんが来日され、交流を深めることができました。

髙橋玉恵展

会期
2011年8月23日(火)~9月4日(日)
髙橋玉恵

「作家のことば」
見えないものの中に、聞こえてこない声の中に大切なものがあるように感じるのに、そこになかなか行きつけない。見つけた、と思ってもすぐにまた見失ってしまう。
しかし自分にとって作品と向き合うことが、その大切なものへ向かわせてくれるように、今感じている。

―SCA Motoko Katsuta Exhibition―

会期
2011年8月7日(日)~9月4日(日)
勝田素子

「作家のことば」
「そして、その先へ」

日々同じように見える日常の中で
日々無数の別扉が在る
日々目にふれる鏡の中で過ぎ行く時間

鏡の先の我、異なる時空の中

今ここに我在り
扉の向こう側は?そして、その先へ

金彦?展

会期
2011年7月26日(火)~8月7日(日)
金彦?

「作家のことば」
Settle Down について
こころは日々何かにふれて揺さぶられる。
無数の顔や声や縁。
それをそっと落ち着かせて眺めたら、ゆっくりと沈殿するようなイメージがある。
時間をかけて絵を描くことは、心のセトル・ダウンだと思います。
描くべきものとは
たったひとりの女性、やがてこの世から消えて名前も忘れられてしまいそうな存在。
私は個人史について語りたいと思います。
そのひとが目の前にいる間は全世界がそこに現れるからです。

山口敏郎・ロベルト ディエス展

会期
2011年7月9日(土)~7月24日(日)
山口敏郎・ロベルト ディエス

「作家のことば」
ロベルトとの対話
ロベルトとの付き合いはかれこれ十数年になるかな。あいつがコーヒーを飲む金が無く涙ぐんでいたときもワインは上等なのを持ってこさせ、バルやレストランで何時間も何時間も話しを続けたものだ。どうでも良い些細なことからアート、歴史、地理、政治、はては宗教の問題まで途切れることなくしゃべり続けた。 彼を通して対話の面白さとすごさを教えられたといっていいだろう。
無論彼だけでなく、彼の共同アトリエに集まるアーティストたちは一様にロジックのある話ができたね。その仲間と一緒に「ピアモンテ12」を立ち上げすどう美術館でも何回か展覧会を開かせて頂いた。彼らも日本に来て大いに盛りあったのが懐かしい。みんな若かった。
その彼らも経済事情、家庭事情から一人去り二人去っちゃって、この前あったとき「結局ピアモンテは俺だけだ」と悲痛な、しかし断固とした決意のようなことをロベルトは言ったのは印象的だった。

頭の中にある考えは一度誰かに話して初めてなにを考えていたかが本当に分かる場合が多いよね。「へー、こんな事考えてたんだ。」とかね。
そして相手の予想外な反応で相手と自分、自分と自分の考えのギャップを感じて、「こんな考えもあっていいよな。」
そんなやり取りの中で生まれるギャップにこそ「個」の創造への鍵が潜んでいるような気がするんだ。そりゃ勿論馴れ合いの予定調和を当て込んだ「うん、うん、そうだよね。」的な会話でなく「そりゃおかしんじゃないか。」的な真摯な対話が必要だよ これはかなりシンドイことだ。でも、そんなことをやつらは何世紀も営々と続けてきたんだからすごいよ。

徹底的に議論すると自分の考えのあいまいな部分が蒸発して、明快にまた強靭な思考になってくるのは当然だ。くっきりと「個」が立ち上がってくるって感じかな。
「個」とは明快だ。なにせ自分の個人的な経験をみんなが解るように伝えなきゃダメなんだからどうしても言葉自体が鍛えられていると同時に理解可能でないといけない。それが共通言語ってもんで、そうして初めて経験が開かれたかたちで他人と共有できると思うね。
同様に、アートにも作品を作る技法にも隠すことが無い。むしろ見えなかったものを見えるようにしてくれるのがアートなんだから。ロベルトも木を切ったり削ったり、それに新聞紙を貼ったりとか、誰がみてもそこに技法的に隠されているとこなんか無いよね。ただ丁寧にやってるだけ。それでストレートに彼がやりたいことが伝ってくるんだ。

実際に物を使っての制作行為は、理論性、つまりなにをやりたいかという主張を欠いちゃっては、単に技法の寄せ集めだけの説得力のない作品制作に終わってしまうだろう。そして、精神性、情緒性とかで粉飾しようとするんだ。あるいは人にまね出来ないような独自の技法で、「へー、これどうやって作るの?!」って驚かせたり。

要するに美術理論とはアーティストがやりたいことを形にするための方法論だろ?もちろん理論どおりには作品は出来てこないよ。ギャップが生じてしまうけど、その出来た形がフィードバックされて新たに理論が作りなおされるってこともあるよ。
お互いに開かれた強靭な共通言語を持つことによってアーティストは最前衛に立ち続けることができるんだ。
山口敏郎

第14回「若き画家たちからのメッセージ2011」展

会期
2011年6月25日(土)~7月7日(木)
若き画家たちからのメッセージ2011

14回目となる「若き画家たちからのメッセージ展」
11名の作家の作品は、平面、立体、インスタレーションと表現方法も様々ですが、どの作品も未知数の可能性が感じられました。これからが楽しみです。

東日本げんきアート チャリティ展

会期
2011年6月14日(火)~6月19日(日)
東日本げんきアート チャリティ展

音楽や美術の活動で被災地へげんきを届けたい、という思いで有志が集まり活動を始めた「東日本げんきアートプロジェクト」。その第1回目の企画として行われたチャリティ展は、作家、音楽家の方々のご協力による、被災地を支援したいという思いのこもった展覧会とコンサートとなり、たくさんの来館者の方々も同じ思いでチャリティに協力してくださいました。

加藤肇司展

会期
2011年5月31日(火)~6月12日(日)
加藤肇司

「作家のことば」
闇に触れる
最近、突然作品の中に闇が現れてきて、驚いています。黒に近いグレーを水で薄めて何度も塗り重ねているうちに、暗い色面が闇に変化するのです。
闇に触れていると、懐かしい気分とともに、僕の中の眠っていたある感覚が甦ってくるのです。

ノモトヒロシ展

会期
2011年5月31日(火)~6月12日(日)
ノモトヒロシ

「作家のことば」
こんな夢を見た。「なつかしい友人達に囲まれ、自分は線のオブジェを作りながら話をしている。だんだん熱くなり、白いシャツの袖をまくっていると、友人が腕をつかんで教えようとしてくる。何故か友の身体は無く、腕だけが見える。その白い腕に緑の葉の文様が微かに描かれていた。線のオブジェはしだいに大きく変形しながらようやく完成した。」
中心(自己)から押し出された殻。それは中心の内と外の境界となる生の気配かもしれない。

白寅惠・長澤実奈子展

会期
2011年5月17日(火)~5月29日(日)
白寅惠/Paik In-Hye 長澤実奈子

「作家のことば」
<流れる>と言う作品は船で波のしぶきを観ながら海を渡る瞬間瞬間の場面を流れる時間と空間を隠喩的に表現したものです。また私の作品を鑑賞する観覧者も作品を見て左側から右側, 右側から左に移動しながら観覧することができて観覧者と一緒に呼吸すれば良いと願っています。 <白寅惠>

毎日通る道沿いの、ヒタヒタと濡れた側溝に生き生きとした苔が生えているのを見つけました。風化した表面、削れた角、生えた苔から、その側溝の持つ記憶を感じることができました。そして「側溝の一枚一枚の様に、私自身の一歩一歩を踏み締めて歩いて行くと、その先にはきっと私の苔が生えているんだろう」と、思えたのです。同じように感じる日々にも確かな意味があるという事を、私はその側溝によって気付かされました。側溝の一枚に、私の一歩を重ねる様に作品を制作しました。 <長澤実奈子>

リリアン クスカ(Liliane Cussca)展

会期
2011年4月23日(土)~5月15日(日)
Liliane Cussca